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健康情報

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2013年10月関節が痛い

 微熱が続く、体がこわばって動きがぎこちない、手の指の関節が腫れて痛い。このような症状が断続的に続く場合、初期の慢性関節リウマチである可能性があります。

 慢性関節リウマチは関節の組織内に炎症が起こり、腫れや痛みを引き起こす原因不明の全身性疾患です。命にかかわるほど重症化することこそ少ないですが自然に治癒することは1、2割程度です。いったん発症すると徐々に関節が破壊され、手作業をする、歩く、しゃがむ、といった日常生活が困難になります。リウマチの方は日本国内に50万~70万人もいるといわれています。年齢層は幅広いが、30代~40代の働き盛りの年代で発症するケースが多く、女性は男性の4倍だと言われています。

 

関節炎が左右対称に多発

 関節の腫れや痛みを起こす疾患は慢性関節リウマチ以外にも、変形性関節症や痛風、膠原病など多数あります。慢性関節リウマチの場合、ある日突然関節に激痛が走るという痛風のような起こり方は少ない。じわじわと慢性的に痛みや違和感が起こってくることがほとんどです。全身の免疫異常がかかわっているので微熱や食欲不振、全身倦怠感などもしばしば伴います。

 慢性関節リウマチの関節炎は何ヵ所にも多発し、最初は手や足の指などの小関節から始まり次第に手首、足首、肩や膝などの大関節へと広がり、これらは左右対称に起こることが多い。

 朝目覚めた時に指や全身がこわばり、自由に動かすのに時間がかかるのも大事なサインです。 「朝のこわばり」と呼ばれ短い時には数分程度で動けるようになりますが、長い時は何時間も布団から起き上がれないこともあります。

 とはいえ発症初期の場合、初期診断は非常に難しく、初診から2,3カ月後にようやく診断がつくという場合もあります。見逃しを防ぐためにも慢性関節リウマチに似た症状がある場合、なるべく早くリウマチ科の専門医を受診することをお勧めします。

 

 図.関節リウマチの症状