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健康情報

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2013年02月糖尿病

糖尿病とは?

 糖尿病とはインスリンと呼ばれるホルモンが不足することにより、ブドウ糖がエネルギーを必要とする細胞に運ばれなくなり、その結果、血液中にブドウ糖があふれ、体に思うようにエネルギーが行き渡らなくなってしまう病気です。

 インスリンは、体の中で血糖を下げるホルモンで、食後に血糖が上がらないように、調節するはたらきがあります。また、血液中のブドウ糖を体の細胞に送り込んで、活動エネルギーに変えたり、脂肪やグリコーゲンというものに変えて、エネルギーとして備蓄する作用もあります。つまり、ブドウ糖をコントロールしていることになります。

 インスリンが不足すると、ブドウ糖が細胞に取り込まれなくなり、血液中のブドウ糖が使用できなくなります。つまり血糖が上がってしまうという訳です。結果、筋肉や内臓にエネルギーが運ばれないために、全身のエネルギーが不足することになってしまいます。

 なお、血糖値という言葉を聞かれる方も多いのではないかと思いますが、これは、身体を動かすエネルギー源であるブドウ糖が血液中にどのくらいあるかを示す数値を指します。

 糖尿病には、いくつかのタイプがあります。 1型糖尿病、2型糖尿病、遺伝子異常型、ほかの病気や薬剤の作用によるもの、妊娠糖尿病等です。

 

予防を心がける

  遺伝型の糖尿病の場合、日本人に関しては、3人に1人が「エネルギー倹約遺伝子」とでも言うべきものを持っている事が分かっているそうです。この遺伝子があると、同じ生活をしていても、遺伝子を持っていない人に比べて1日あたり平均200kcalほど消費エネルギーが少なくなります。つまり、余分なエネルギーを体にため込んで、糖尿病になりやすくなるわけです。

 また、年齢とともに血糖値を下げるホルモン、インスリンの分泌が減少してくる体質の人もいるようです。

 両親が糖尿病である場合、こうした体質を受け継いでいる可能性は高いといえます。その場合、過食や運動不足といった生活習慣により、40歳ぐらいから糖尿病の兆候が現れてきます。

 遺伝的な要因があっても糖尿病にならないためには、健康診断などで血糖値が高めだといわれた時に、生活習慣病を見直す事が大切でしょう。

 

食生活の見直しを

  まず心がけなければならないのが、体重のコントロールです。20歳の時の体重にするのが望ましいでしょう。身体へのエネルギーの出入りを十分に考え、1日に消費する分だけのエネルギー量の食事をする事です。そのためには、少なくとも毎日体重や体脂肪率を測り、デッドストック(脂肪)が体に蓄積されていないかを確認して、身体の経営(健康)状況を見極めて頂きたいと思います。

 カロリー制限もさることながら、血糖値を急激に上げないような食事にする事も大切でしょう。急激に血糖値が上昇すると、それを下げるために膵臓からインスリンが一気に分泌されます。インスリンが大量に出てくると、身体は血液中の脂肪をため込もうとする為に、体脂肪が増えます。一方、インスリンがゆっくりと分泌された場合には、血液中の脂肪は筋肉へ送り込まれやすいため、身体にたまらず消費されやすいという訳です。

 血糖値の上昇を穏やかにするには、野菜などの食物繊維が多く含まれるものを最初に食べるようにすると良いでしょう。また、炭水化物では、その消化・吸収の速さを示すグリセミック・インデックス(GI)という指標があり、その値が低い食べ物をとるとのが良いでしょう。

 例えば、パスタではGIが50%、そばが51%、玄米が66%、白米は70%、ごはんなら玄米が良く、昼食にはそばやパスタもいいでしょう。

 

適度な運動を

  食事に注意するだけではなく、消費エネルギーを増やす事も大切です。まずは基礎体力を落とさないようにしたいものです。適度に体を動かして筋肉をつければ、安静時の代謝が増え日常のエネルギーの消費が大きくななります。

 年齢にもよりますが、40代であれば、1日2・3回、1回10分間の速歩をすれば筋肉の衰えを防ぐ事が出来ます。昼食を少し遠くまで食べに行き、その往復にうっすら汗をつけたいなら、速歩の回数を増やしたり、水泳やテニスなど好みのスポーツを月に1・2回してみましょう。