インスリンはすい臓から分泌されるホルモンで糖分を分解してブドウ糖を作ります。ブドウ糖は私たちが毎日活動をするのに欠かせないエネルギー源で、車でいえばガソリンにあたる大切なものです。
インスリンの分泌が少ないとき、分泌されても効きが悪いときは、余ったブドウ糖が血液の中にあふれるようになります。これが高血糖(糖尿病)と呼ばれる状態です。
インスリンは夜9時(21時)を過ぎると分泌されなくなります。体はひたすら「睡眠」モードへ、というわけです。
インスリンが分泌されない状態なのにもかかわらず食べていると、糖分は分解されずに余ってしまい、太る原因になります。血液の中にもあふれてくるので、「血管の老化」も進むことになります。
夜11時以降は脂肪がたまる。夜食は控えよう
「幸せリズム時計」が夜の11時(23時)を過ぎると、体はエネルギーをため込むモードに切り替わります。
食べた物から活動するエネルギーや健康を維持する栄養素をゲットする働きを代謝と呼びますが、代謝のリズムは昼間はエネルギーを消費するモードになっています。しかし、夜の11時頃を境目に、エネルギーをため込むモードに切り替わるのです。
食べたものがエネルギーとして消費されないので、食べた分だけ太る、という分かりやすいモードにもなります。
そこで、夜の11時以降は夜食禁止!というのが理想的。
とはいえ、どうしても夜食を食べたくなったときはどうすればよいのでしょう?
脂肪よりも炭水化物、炭水化物の中でも胃にもたれない食べ物、ということで、食品でいえば、うどんです。消化を良くする大根おろしを添えた、おろしうどんが「やむを得ない夜食」のおすすめメニューとなります。
もちろん、11時以降は食べないのがベストですよ!
11時前には眠る。それがダメなら2時までに
「幸せリズム時計」では午後11時(23時)~0時と、午前2時~3時の2回、私たちの体では成長ホルモンが分泌されます。
成長ホルモンという名前から、子供の成長だけに役立つものと思われがちですが、成人してからも、100歳になっても分泌され続けるホルモンです。
成長ホルモンは細胞分裂を促すホルモンなので、体の新陳代謝(新しいものと古いものとの交替)に欠かせません。元気な朝を迎えることができるのは成長ホルモンの分泌があるからです。きれいな肌も成長ホルモンの働きによる皮膚の新陳代謝がなければ保てません。
そこで、できれば2回、少なくとも1回は必ず、成長ホルモンが分泌される時間帯には眠りについていたいものです。成長ホルモンは眠りに入ってから1時間後によく分泌されるので、自分の睡眠タイムを設定してみましょう。
起床時間を守ることが一日のリズムをつくる
あなたの「生活リズム」が「幸せリズム時計」とずれているときは、「幸せリズム時計」に合わせて修正していきましょう。
そのベースとなるのは睡眠時間です。夜の11時~0時、深夜2時~3時の2回、「成長ホルモン」が分泌されることを紹介しましたが、どんなに夜更かししても深夜2時からの「成長ホルモン」はしっかりゲットしましょう。
「成長ホルモン」は眠りについて1時間を過ぎるとよく分泌されるので、午前1時までには眠りにつきたいですね。必ず2回分をゲットしたい、というときは午後10時(22時)には眠りにつくようにしましょう。
眠りの時間を設定すれば、睡眠時間は6~7時間がベストタイムなので、起床時間がセットできます。
生活時間の改善は、以前は「早寝早起き」と言われていましたが、最近は「早寝、早起き、朝ごはん」と言われます。
「幸せリズム時計」に合わせて6時に起きることにしたら、まずはその起床時間を守ってみること。そして朝ごはんもきちんと食べて、一日の生活をスタートすれば、夜の眠りは自然に夜0時までに訪れます。