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健康情報

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2015年09月急変防止! 自分でできるとっさの処置と判断法

頭痛 ~額を冷やすよりも血流をよくすることで治る頭痛もある~

突然起こった頭痛、くり返し起こる頭痛、いつまでも続く頭痛は受診するのが正解です。頭痛は額を冷やすとやわらぐ場合もありますが、冷やすのがよいとばかりはいえません。様子をみて対応することが大切です。首・肩のこりやストレスが原因で起こる「緊張性頭痛」は頭や、首をもみほぐして血液の流れをよくすると痛みがやわらぎます。これは健康な人にも起こります。

~危険な頭痛と心配には及ばない頭痛~

多くの頭痛は頭蓋骨の外側から起こるもので、脳の病気とは関係ありませんが、なかには脳の病気に関連したものもあり、生命を脅かすものなので見逃してはなりません。突然起こる今まで経験したことのない、バットで殴られたような激しい頭痛は「くも膜下出血」を疑います。強い頭痛とともに吐き気、嘔吐、高熱、意識の低下がある場合は「髄膜炎」「脳炎」を疑います。髄膜炎かどうかを見分ける簡単は方法は、首を曲げたり頭を後ろに反らせることができれば、髄膜炎ではありません。

ほかに、頭痛が何日も途切れることなく続き、だんだんとひどくなる場合は「脳腫瘍」「慢性硬膜下血腫」の疑いもあり、非常に危険です。左右どちらかの側に発作的に起こり血管の拍動とともに起こる頭痛は「偏頭痛」を疑います。これは生命を脅かすような病気の前触れではありません。いずれにせよ、適切な薬の処方が必要なので、内科・神経内科を受診するようにしましょう。

 

むくみ ~むくみに気づくのは足首、足の甲、目のまわり、まぶたなどから~

むくみは血管から水分(血液の液体成分)がしみ出し、まわりの組織の水分が増えてふくらんだ状態で、浮腫とも呼ばれます。立ち姿で長い時間を過ごした、疲れているなど思い当たることがあれば生理的なむくみで心配ありません。無理をせず休養を心がけるとむくみもとれます。女性は生理の前後にむくみを自覚することがあります。

~指で押すと、へこむむくみとへこまないむくみ~

むくみは指で押すとへこむものと、へこまないものがあります。指で押すとへこみ、しばらく元に戻らない状態は心臓病、肝臓病、腎臓病、ホルモンの病気、ガンなどを疑います。ちなみに最初に顔にむくみが出たときは腎臓病、足にむくみが出たときは心臓病肝臓病を疑います。指で押してもへこまないむくみは、へこむタイプに比べて少ないですが、甲状腺機能低下症、膠原病(こうげんびょう)の1つである強皮症などを疑います。受診するなら、内科・循環器科です。

 

耳鳴り ~若い世代でもストレス、不眠、肩こりが原因で起こる~

耳鳴りはお年寄りだけに起きる、というのは間違いです。ストレス、不眠肩こりなどが原因で若い世代でも耳鳴りが起こります。耳鳴りは休養と睡眠を十分にとり、ストレス発散を心がけることで改善できます。ビタミン剤、精神安定剤、抗不安薬などの薬を用いると症状を軽くできます。

~耳鳴りの違いで、耳のどこに異常があるかがわかる~

キーン、ピーという高音の耳鳴りは感音器(内耳、聴覚中枢)に障害や難聴があるときです。シャー、ザーという低音の耳鳴りは伝音器(外耳、中耳)の障害や難聴があるときに起こります。耳鳴りが続くときやだんだんひどくなるときは耳に腫瘍ができている疑いもあります。受診するなら、耳鼻咽喉科です。

 

ぎっくり腰 ~ぎっくり腰はいわば筋肉の打撲傷。炎症を抑えるためには冷やす~

ぎっくり腰は肉や筋膜が炎症を起こした状態です。炎症が起きたところには炎症を鎮める働きをする白血球が集まり、炎症との闘いをくり広げているので熱が出ます。そこで、炎症を抑えるために冷湿布などで冷やすのがよいでしょう。最初はとにかく冷やすことが肝要です。間違っても温湿布などを貼らないように!入浴した後にも冷やすことです。

その後は安静にして痛みがとれるのを待ちます。腰を伸ばすと激痛が走るため、下着の脱ぎ着などにさえ不自由するのがぎっくり腰の特徴です。だいたい1週間もすれば普段通りの生活が送れるはずです。なお、4~5日たっても痛みが激しいときは整形外科を受診しましょう。治療としては牽引、マッサージ、温熱療法などが行われます。

~よく歩く、膝の屈伸運動などで筋肉を鍛えておく~

ぎっくり腰は「魔女の一撃」といわれるように猛烈な痛みで動けなくなることもあります。腰を前にかがめると楽になり、伸ばすと激痛が走ります。魔女の一撃をくらわないためには、中腰の姿勢で腰をひねらないこと、重い物を持つときは片膝をついて腰と膝を使って持ち上げることです。普段からよく歩く、スクワット(膝の屈伸運動)などで筋肉を鍛えておきましょう。受診するなら整形外科です。